HDMIケーブルとVGAケーブル(RGB)の違いとは?パソコンとプロジェクターを接続する際に知っておきたいケーブルの違い
パソコンの映像をプロジェクターで映そう思った時、接続方法を調べてみるといくつか接続可能なケーブルがあって、迷ってしまったことはありませんでしょうか。
代表的な接続方法がHDMIケーブルとVGAケーブル(VGAケーブルとも言います)ですが、それってどこが違うの?どっちが良いの?といった疑問がでてきます。
そこで今回は、HDMIとVGAの違いについて解説し、接続前に知っておくべきことをお伝えします。 HDMIとVGAはそれぞれの特長を把握することで、音声が出ないと言ったトラブルを回避したり、費用を抑えた運用など、目的にマッチした接続ができます。
VGAとは?
まず、はじめにVGA(RGB)から説明します。
VGAはVideo Graphics Arrayの略で、アナログ信号を使用する映像信号規格の一つです。
RGBとも言われ、どちらもディスプレイケーブルのことを言います。
VGAの規格上最大解像度はQWXGA(2048×1152px)までで、ビデオチップが生成するアナログ信号をモニターに送信するために使用されます。
話がそれますが、VGAでは最大解像度がQWXGAのため、4K映像を映すことはできません。
VGAの接続方法
VGAは、15ピンのD-subコネクターを使用して接続します。
パソコンには、通常はグラフィックカードにVGA出力端子があります。
一方、プロジェクターは、VGA入力端子があります。
ケーブルを接続するだけでOKです。
VGAの利点と欠点
VGAの利点は、比較的安価であることと、古い機器でも使用可能であることです。
一方欠点は、アナログ信号を使用するため、画質に制限があることです。
またVGAケーブル単体では音声出力はできません。
HDMIとは?
HDMIはHigh-Definition Multimedia Interfaceの略で、デジタル信号を使用する映像信号規格の一つです。
VGAはアナログでしたが、HDMIはデジタル信号です。
最大解像度はHDMI のバージョンと使用するデバイスによって異なります。
例えば、HDMI2.1aは8K/4K(7680×4320px/3840×2160px)解像度に対応しています。
ホームシアターマガジンの「【HDMIケーブルの種類と選び方】HDMIのバージョンにより解像度や伝送速度が異なる!ケーブルの選び方とは」の記事で、詳しく解説していますので、ご参照ください。
HDMIの接続方法
HDMIには以下の表の通り、いくつか種類ががあります。
コネクターのサイズが異なりますが、プロジェクターなど多くの機器で使用されている最も一般的ものがHDMIコネクター(タイプA)です。
ビデオカメラやノートパソコンで使用されるミニHDMIのタイプCやデジタルカメラやタブレットなどで使用されるマイクロHDMIのタイプDなどあります。
形状 | 名称 | 内容 |
HDMIコネクタ タイプA | 最も一般的な形状のコネクタがタイプAです。 プロジェクターやテレビ、Blu-rayプレーヤー、DVDプレーヤー、パソコン、ゲーム機、など多くの機器で使われています。 | |
ミニHDMIコネクタ タイプC | ミニHDMIコネクタはHDMI タイプCコネクタとも呼ばれ、タイプAよりもコネクタのサイズが小さく、ビデオカメラやノートパソコンなどの小型の機器で採用されています。 | |
マイクロHDMIコネクタ タイプD | タイプCより更に小さいコネクタがマイクロHDMIコネクタ(タイプD)になります。スマートフォンやタブレット、デジタルカメラなどで使用されています。 |
HDMIの利点と欠点
HDMIの利点は、なんといっても高品質な画質と音声を得ることができます。
また、デジタル信号を使用するため、画質や音質に制限がなく、映像や音声がより正確に再現されます。
一方、欠点は、VGAケーブルと比較して価格が高いことと、古い機器には対応していないことがあります。
(あくまでVGAとの比較であり、HDMIの価値を考えますと高いということは違うようにも思います。)
HDMIのケーブルの価格は様々ですので、ご自身が求めるレベルのものを選べば良いでしょう。
4K映像を映したい場合はHDMIケーブルを使用します。
HDMIとVGAの比較
画質の違い
VGAはアナログ信号を使用するため、画質に制限があります。
一方、HDMIはデジタル信号を使用するため、高品質な画質を提供します。
また、先にも触れていますVGAは伝送できる映像の解像度がQWXGAとHDMIと比較して小さくなります。
音質の違い
VGAはアナログ信号を使用するため、音声信号を別途配線する必要があります。
一方、HDMIはデジタル信号を使用するため、1本のケーブルで音声も同時に伝送されます。
接続が楽なのがHDMIです!
価格の違い
VGAは比較的安価であり、古い機器でも使用可能です。
一方、HDMIはVGAと比較して価格が高く、古い機器には対応していないことがあります。
その他の違い
この他に伝送距離の違いがあります。
VGAは、アナログ信号を使用するため、長距離を伝送しても映像が全く映らなくなるということは少ないです。
そのためHDMIと比較して長いケーブルが販売されています。
距離が長くなるにつれ減衰するため画質が低下することがあります。
一方、HDMIはデジタル信号を使用するため、長距離の伝送を行うと映像と音声が全く映らなくなる可能性があります。
長い距離を使用する場合は、延長機器を用意して延長します。
結局どちらを選ぶ?
パソコンにHDMIケーブルの接続端子があれば、HDMIを使用するのが良いでしょう。
音声と映像を1本のケーブルで伝送できることで、接続が容易です。
HDMIケーブルの接続端子が無いようでしたら、VGAを使用するのが良いでしょう。
5.まとめ
使用目的によって選ぶべき接続方法が異なりますが、一般的にはHDMIがおすすめです。
パソコンやプロジェクターを接続する際には、接続方法やケーブルの種類にも注意が必要です。
お手元のパソコンやプロジェクターで接続できるケーブルを確認し、正しい接続方法を選ぶことで、快適な映像体験を楽しむことができます。