ホームシアターの5.1、2.1、7.1.4chとは?サラウンドの数字の意味を初心者にも分かりやすく解説

7.1.2ch

ホームシアターのサラウンドとは

ホームシアターを始めてみたい!
スクリーン、プロジェクター、スピーカー、アンプと検討を進めていくうちに、スピーカーをどのように配置しようかといった楽しい悩みが出てきます。(楽しいのか大変なのか・・・)
そのスピーカーの配置ですが、2.1chや5.1chと言った数字の羅列が出てきて、これが良く分からない。
数字だけが並んでいるため、何を意味しているのか良く分からないと言ったことを耳にします。
5.1もあれば、2.2や7.1.4もある・・・。
もはや記号状態。
「.」が2つも出てくるなんて何なのでしょう。

本記事では、これからホームシアターを始めたい、ホームシアターの導入を検討したい初心者のために、サラウンドの基本と数字の意味について分かりやすく解説します。

モノラル、ステレオ、サラウンドとは?

まず、サラウンドについて説明しましょう。

サラウンドとは、聴き手を囲むようにスピーカーを配置し、音に包まれるような立体的な音響効果のことを言います。
スピーカーを聴き手の周囲を取り囲むように配置することで、周囲から音に包まれる立体的な音響効果が得られます。
そもそもサラウンドの意味は、囲む=「Surround」で、音を囲む仕組みのことを言います。

サラウンドは音に包まれる立体的な音響ですが、音響効果の仕組みで、「モノラル」や「ステレオ」といったワードも聞いたことがあると思います。
それではモノラル、ステレオ、サラウンドの数字について見てみましょう。

モノラルとは

モノラルのモノには単一という意味があり、一つのスピーカーを用いたシステムを言います。

モノラル

1チャンネルの音声になります。
ひとつのスピーカーを使用してるため、その方向からのみ音が聞こえてきます。
当然、サラウンドのような音に包まれる感じはありません。

ステレオとは

左(L)右(R)のふたつのスピーカーからの再生環境がステレオです。
左右の空間に音が配置され、モノラルとは違う音の奥行きや広がりが感じれらます。
左右の音声のため2チャンネルとも言います。

2.0ch

モノラル、ステレオが分かったところで、それではサラウンドについて見てみましょう。

サラウンドの2.1?5.1ch?この数字の意味とは

サラウンドは先の説明の通り、包むような音響効果を言います。
サラウンドには「5.1ch」「7.1ch」「2.1ch」「7.1.2ch」などがあります。
これらの数字は何を意味しいているのでしょうか。

この数字の意味は、スピーカーの数を意味しています。

例として7.1.2chを見てみましょう。

7.1.2chとは

最初の数字の「」はスピーカーの数を表します。
そして、2つ目の数字が重低音用のスピーカー、サブウーハーの数で、1つのチャンネルとは数えず、0.1chと表します。
そして、3つ目の数字の「」が上方向からのスピーカーの数になります。

よって、7.1.2chの場合、7つのスピーカーを周囲に配置し、重低音用のサブウーハーを1つ、上方向(天井)に2つのスピーカーを配置した構成と言うことになります。

サブウーハーは音楽では重低音域を再生し、映画ではドドンと響きのある爆発音などでダイナミックな音響が得られます。
お腹に響くようなドーンという音は迫力ありますよね~。

ベーシックな5.1ch

それでは具体的なサラウンドの構成を見ていきましょう。
まずはホームシアターでベーシックな5.1chから。

5.1ch

ステレオスピーカーのフロント左(FL)、フロント右(FR)にセンタースピーカー(C)を前方に、サイド方向にはサラウンド左(SL)とサラウンド右(SR)を配置した構成です。
重低音用のサブウーハーが1つ加えられています。
よって、スピーカー5つの5chにウーハーの0.1chが合わさって、5.1chになります。

ステレオにセンタースピーカー、サイド方向(横よりちょっと後ろ)のスピーカーが加わることで、音に包まれる感じとなり、没入感が増します。
スピーカー数は計6台となります。

2.1chとは

ステレオスピーカーのフロント左(FL)、フロント右(FR)に重低音用のサブウーハーを加えた構成です。

2.1ch

後方にもスピーカーを配置する5.1chとは異なり包み込むような音響効果は期待できませんが、ウーハーがしっかりとした重低音を再生するため、ウーハーの無いステレオとは違う迫力ある音響効果が得られます。
スピーカー数は3台になります。

7.1.2chとは

7.1.2chとはステレオスピーカーのフロント左(FL)、フロント右(FR)にセンタースピーカー(C)を前方に、サイド方向にはサラウンド左(SL)とサラウンド右(SR)、後ろ側にサラウンドバック左(SBL)とサラウンドバック右(SBR)、さらに天井に2台のスピーカーを配置した構成です。
7.1chの構成に天井側にもスピーカーを配置したシステムです。

7.1.2ch

スピーカ―数は10台になります。
(上方向のスピーカーは視聴者の頭上に近い位置のトップミドルや視聴者より後ろ側のトップリア、スクリーン側のトップフロントなどあります。ここでは便宜上、トップミドルとしています。)

Dolby Atmos(ドルビーアトモス)に代表される、上方向にスピーカーを設置し水平・垂直の両方からの音に包まれるフォーマットも増えてきました。

また、聞きなれないワードが出たと思いますので、ドルビーアトモスについて簡単にご説明しましょう。
これまで説明しました5.1chや2.1chなどは左右や周囲からの水平方向を中心とした音響効果でしたが、ドルビーアトモスは、それらに加えて上方向(頭上方向)からの音情報が追加されています。
このフォーマットで作成された作品を7.1.2chの構成で再生することで、頭上に何かがいるかのようなイマーシブ(没入型)サウンドが得られます。
垂直方向の音が加わることで、より立体的な音に包まれる感覚となります。
音響効果が周囲を囲むだけでもすごいのに、どんどん進化しています。
筆者もドルビーアトモスのコンテンツを聞いた時は鳥肌が立ちました。
頭上から雨が降る感覚を覚えています。
>>ドルビーアトモス公式サイト

まとめ

サラウンドの数字の意味を中心に、モノラル、ステレオ、サラウンドについてご説明しました。
如何でしょうか、これで5.1や5.1.2などと言った数字についてもご理解いただけたと思います。

今回お伝えした内容は再生環境におけるスピーカー構成の表し方になります。
よって、5.1chのスピーカー構成でも極端な例ですがコンテンツがモノラル(1ch)の音源であれば、1chの音になります。
この辺は改めて別の機会に説明したいと思います。

ホームシアターを検討する際、予算が許されれば、欲しいスピーカーをすべて一度に揃えることが出来ればハッピーですが、そうもいかないこともあると思います。
その場合は徐々にスピーカーを増やす方法もありです。
ステップアップする楽しみもありますよ。

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