テレビとスクリーンの2wayシアターで両方ともサラウンドを楽しむ方法

ホームシアターの楽しみ方は多種多様でライフスタイルに合わせて楽しめますが、その中でも、「2wayシアター」というスタイルが特に人気を集めています。
これは、テレビとプロジェクター用のスクリーンを併用し、シーンに応じてどちらの画面も楽しめるというものです。

テレビの使用場面:日常のニュースやドラマ、軽い娯楽番組は、テレビで視聴するのが適しています。テレビの画質は明るく、リビングで手軽に見るのに向いています。

スクリーンの使用場面:映画やスポーツ観戦、大画面でのゲームプレイなど、より臨場感や迫力を求める場合にはプロジェクターが活躍します。
スクリーンは100インチ以上の大画面が可能で、没入感のある体験を提供します。

このように、シチュエーションに応じて画面を使い分けることで、家族や友人など、みんなで楽しめるエンターテイメント環境を構築、大画面良いとこどりのシアターシステムです。
それぞれで最適な画質・音質で楽しむことができるのが魅力です。

壁付やボードに設置したテレビの前に天井側からスクリーンが下りてくるスタイルが定番です。
音響にも拘り、多くのケースでサラウンド環境を組まれます。
5.1chや5.1.2chといったサラウンドを組んだ場合、どうせならスクリーン視聴時もテレビ視聴時も両方ともサラウンドで楽しみたい想いが強くなります。

どのようにすれば両方ともサラウンドを楽しめるのでしょうか。

本記事ではテレビとスクリーンの両方でサラウンド音声を楽しむ方法について解説します。

サラウンドサウンドをテレビ、スクリーンの両方で楽しむために

2wayシアターでは、テレビでもスクリーンでも映像を楽しめますが、それと同時に「音響」も重要な要素です。
特に、映画やスポーツではサラウンドサウンドによる立体感のある音が大きなポイントになります。

ここでの課題は、テレビとスクリーンそれぞれでサラウンドサウンドをスマートに楽しむ方法です。
HDMIを抜き差しして入れ換えれば、物理的には切り替えが可能ですが、スマートではありません。
そこで、解決法として主に2つの方法があります。

方法1:HDMI出力が2系統あるAVアンプを使用する

HDMI出力が2系統あるAVアンプを使用するという方法があります。
接続のイメージとしては図のようになります。

HDMI入力端子が5~6ポートあるのに対して、出力側は1ポートといったAVアンプもあります。
出力2系以上あるAVアンプを選ぶことで、AVあんぷで切り替えることで2つの表示機器に出力することができます。
AVアンプ側で入力切替をするだけで、テレビとプロジェクターの映像切替えすることができます。

メリット

1台のAVアンプでテレビとスクリーン(プロジェクター)への映像と音声の切り替えがリモコン操作で可能になります。
また、HDMIリンク機能で各機器が連動するため、スマートな操作ができます。(設定や相性もあるようですが・・・)
何と言ってもスマートです!

デメリット

HDMI出力が2系統あるAVアンプは高価なモデルが多いため、予算に余裕が必要です。
また、既存のアンプを使っている場合、機器を新調することになるためコストが増えます。

方法2:HDMI切替機を使用する

もう1つの方法として、HDMI切替機を使用するという手段もあります。
接続のイメージとしては図のようになります。

AVアンプのHDMI出力が1端子しかない場合や、AVアンプの入れ替えをしたく無い場合、現在の機器構成にHDMI切替機を追加することで完了します。
1つのHDMI出力を複数の画面に分岐し、どちらに映像を出力するかを切り替える装置です。

メリット

HDMI切替機は比較的安価なため、AVアンプを買い替えることなくシステムに追加するだけで使用できます。
また、既存のAV機器をそのまま使えるため、システムの変更が最小限で済みます。

デメリット

テレビからスクリーンへ映像出力を切り替え時に、手動でHDMI切替機を操作する必要があります。
HDMI切り替え機については「イベント等で同じ映像を複数のスクリーンに映したい!そんな時はHDMI分配器の出番」で詳しく解説していますので、ご参照ください。

解像度対応や電力不足、対応距離などありますので、切り替え機の選定時はご使用の環境に合わせた機器選定が必要となります。

まとめ

テレビとスクリーンを併用した2wayシアターで、両方の画面でサラウンドを楽しむためには、予算や使いやすさに応じて最適な方法を選ぶことが大切です。

予算に余裕があり、シンプルな操作を重視する方には、HDMI出力が2系統あるAVアンプがおすすめです。
1台で映像と音声を統合管理でき、スムーズな切り替えが可能です。

既存の機器を活用しつつ、コストを抑えたい方には、HDMI切替機を使う方法が適しています。
特に、手動の操作が苦にならない場合や、信号劣化を気にしない場面では非常に効率的です。

いずれの方法を選ぶにしても、最も重要なのは、リビングという空間を最大限に活用し、家族や友人と共にエンターテイメントを楽しむための環境を整えることです。
2wayシアターを導入することで、自宅がまるで映画館のような特別な空間に変わり、これまで以上に充実した時間を過ごすことができるでしょう。

ホームシアターマガジン編集部