表示素子?解像度?ピクセル?画素数?プロジェクターの解像度を分かりやすく解説

プロジェクターのスペックを左右する解像度とは

プロジェクターのスペック/仕様表を見ると解像度の項目があります。
解像度の他に「表示素子」や「パネル画素数」などと呼ばれることもあります。

「解像度」も「表示素子」も「パネル画素数」も同じ意味としてとらえてほぼ間違いありません。
以下、解像度で統一してご説明します。

では、プロジェクターの解像度とは何でしょうか。

それは、プロジェクターから放たれる光の点の数の事を言います。
ドット数とも表現されます。

今回はプロジェクターやディスプレイのスペックを左右する解像度について分かりやすく解説いたします。

解像度について詳しく解説

解像度は光の点の数で、これはプロジェクターに限った話ではなく、ディスプレイも同様に解像度で表現されます。
デジタルの映像や画像はすべて、小さな光の点で構成されており、プロジェクターやディスプレイで見る映像は光の点で表現されているからです。

解像度=光の点?とは

映像を見て、光の点?と思われるかもしれません。
今、スマホやパソコンのモニタで見て頂いているホームシアターマガジンのWEBサイトも光の点が集まったもので表現されています。
もちろん、ひとつの光を見ると1色です。
その光の点が集合して、画像や映像になっています。

下の画像を見てみましょう。
コスモスの中心部を拡大すると、黄色や茶色の点で構成されていることが分かると思います。
不思議ですよね~。

解像度の数字が表すものとは

プロジェクターのスペックを確認すると解像度が書かれています。(表示素子やパネル画素数などの場合も)
そこには1920×10803840×19201280×800などと書かれています。
この数字が何を意味しているかと言いますと、左右×天地の光の点の数の事を言います。

先の項目で書いた通り、画像や映像は光の点で出てきます。
その光の点がいくつあるかを表したものが解像度の数字です。

よって、1920×1080とは下の写真のようになります。

左右に1920個の光の点があり、天地1080個の光の点があることになります。

単位はピクセル(px)です。
1920px × 1080pxと表されます。

つまり左右1920個×天地1080個=2,073,600個の光の点で表現されていることになります。

解像度の数値が大きい程、精細な映像表現が出来ることになります。
例えば100インチは2214mm×1245mmです。
この面積の中に光の点がいくつ入るかで映像の精細さが変わってきます。
左右2214mmの中に1920個の光の点があるのと、1280個の光の点があるのとでは、一つの光の大きさが変わってきます。
当然、後者の1280個の方が一つの光の点が大きくります。
一つの光の点が大きい程、映像は精細感が無くなります。
光の点が多い=解像度が高い程、映像や画像を表現する光の点は小さくなります。
光の点が小さい程、精細映像表現になります。

続いて解像度の概念をご理解いただけたかと思いますので、続いて、解像度選びのポイントをご紹介します。

解像度選びのポイント

解像度にもFHD(2K)や4K、WXGAなど様々なものがあります。
解像度を選ぶポイントは、自分が見たい映像に合う解像度のプロジェクターを選ぶことがポイントです。

低い解像度のプロジェクターで高い解像度の映像ソースは表現できません。
高い解像度のプロジェクターで低い解像度のソースは表現できますが、本当に必要なスペックかどうかは検討が必要です。
解像度の考え方は、基本的に大は小を兼ねますが、小は大を兼ねないが原則です。
普段2Kの映像をメインで見る人が4Kのプロジェクターが本当に必要かどうかは、使用する人の目的によります。

解像度と映像ソースの違いについて

プロジェクターの解像度と映像ソースの解像度がマッチすることがベストですが、そうでない場合、どのようになるのでしょうか。
以下の画像でご紹介しましょう。

(1)映像ソースの解像度=プロジェクターの解像度
映像ソースとプロジェクターの解像度が同じ場合は以下のようになります。
ドットバイドットで表現され、最適な映像が視聴できます。

(2)映像ソースの解像度>プロジェクターの解像度
映像ソースの解像度の方がプロジェクターの解像度より大きい場合。
プロジェクターが解像度を調整して投写するため、映像が劣化します。

(3)映像ソースの解像度<プロジェクターの解像度
プロジェクターの解像度が映像ソースの解像度より大きい場合。
映像ソースの解像度の映像が表示されます。
プロジェクターで映像ソースを自動的に調整して表示させる場合は、映像が劣化します。

このように投影したい映像と解像度がマッチするプロジェクターを選ぶことがポイントになります。

代表的な解像度とアスペクト比

解像度とは光の点の数と紹介しました。
1920px×1080pxのように表現されますが、解像度には縦横の数の比率の違いがあります。
縦横比の事をアスペクト比と言います。
(参考記事)スクリーンサイズの画面比率(縦横比)の違いとは?最適なアスペクト比の選び方

例えば1920px×1080pxの縦横比(アスペクト比)は16:9です。
他にもアスペクト比は16:10や4:3などがあります。

プロジェクター製品の代表的なアスペクト比、解像度は以下の通りです。

通称横×縦アスペクト比ピクセル数
SVGA (Super-VGA)800×6004:3480,000
XGA1024×7684:3786,432
HDTV1280×72016:9921,600
WXGA (Wide-XGA)1280×80016:101,024,000
FHD(Full-HD)1920×108016:92,073,600
WUXGA (Wide-UXGA)1920×120016:102,304,000
UHD 4K3840×216016:98,294,400

詳細は一覧がありますので、「ディスプレイ解像度一覧表(ピクセル数、アスペクト比)」をご覧ください。

表の通り、アスペクト比の代表的なものとして「16:9」「16:10」「4:3」の3種類があることが分かります。
多くのプロジェクターの解像度は上記の画素数の製品が多いです。
(最近では8Kプロジェクターも登場していますが。)

ホームシアターユーザーの多くの方が採用しているアスペクト比が「16:9」、ビジネスユースでは「16:10」のプロジェクターを使用することが多いです。
用途、目的にマッチする解像度のプロジェクターを選ぶようにしてください。

まとめ

今回は解像度について分かりやすく解説しました。
解像度って分かりにくい概念かもしれませんが、本記事ですっきり理解できたかと思います。
理解するポイントとして、解像度とは光の点の数のことであり、解像度には左右と天地の光の数によりアスペクト比が存在していることを知って頂ければと思います。

以上、解像度のご説明でした。

ホームシアターマガジン編集部