お手軽だけど本格的!プロジェクターのARC機能を活用して手軽に4K映像とイマーシブサウンドを

プロジェクターのARC活用術

ホームシアターにおいてプロジェクターの端子にHDMI ARC(Audio Return Channel)があることの恩恵をご存じでしょうか。
その恩恵とは、プロジェクターとサウンドバーの接続が非常に簡単になり、配線の煩雑さが大幅に軽減されると共に、高品質映像とイマーシブサウンドが手軽に手に入ることです。
結論を最初に言っちゃいました。

eARC(Enhanced Audio Return Channel)であれば、より高品質な音響体験も実現できます。
今回はプロジェクターのHDMI ARCについての利点とその活用方法について詳しく解説します。

※ARCって何?という方は「HDMIのARCとは?サウンドバーやスピーカーから音が出ない時の接続チェック方法、その理由とは」を最初にお読みください。

ARC対応機器の接続

まず、HDMIのARCを活用するためには、接続する機器同士がHDMI ARCに対応している必要があります
片方だけARC対応ではNGです。(例えばサウンドバーのみARC等)
ARC対応のHDMIケーブルを使えば、映像ソース機器(ブルーレイプレーヤー、ゲームコンソールなど)からプロジェクターに入った音声信号を、プロジェクターからサウンドバーに簡単に送信することができます。
ソースからプロジェクターに映像と音声を送って、音声だけをサウンドバーに送ることができるようになります。
画期的です!

接続例

接続手順

  1. ブルーレイ等のソース機器をプロジェクターに接続
    まず、ブルーレイプレーヤーやゲームコンソールなどのソース機器をHDMIケーブルでプロジェクターに接続します。
    このケーブルは通常のHDMIケーブルで構いません。
  2. プロジェクターをサウンドバーに接続
    次に、ARC対応のHDMIポートを使用して、プロジェクターとサウンドバーを接続します。
    双方ともARCに対応するHDMIのポートが必要です。

これにより、映像はプロジェクターに送られ、音声はプロジェクターからサウンドバーに送られるようになります。
これだけで高品質な映像と音声を同時に楽しむことができます。
AVレシーバーはこの接続方法では登場しません。

ホームシアターの利便性

ARCを活用することで、ホームシアターの構築が非常に手軽になります。
7.1.2ch等のサラウンドを組む場合、AVレシーバーを中心に映像ソース機器、プロジェクター、スピーカーが接続します。
機器構成も大掛かりで費用面も大掛かりに・・・。

一方でサウンドバーとプロジェクターの構成であれば、非常にシンプルです。
先程の接続例の通り、映像ソース機器⇔プロジェクター⇔サウンドバーに接続するだけ、配線もHDMIケーブルを2本使用するだけです。

もちろん、5.1.2chや7.1.2chといったサラウンドシステムと疑似的なサラウンドのサウンドバーでは音質は同じではありませんが、、各メーカーより発売されているサウンドバーの性能は素晴らしく疑似とはいえお手軽に立体音響が手に入る点ではサウンドバーは非常に頼もしい存在です。
広がりのある音場を提供し、映画やゲームの臨場感を大幅に向上させ、特にドルビーアトモスやDTSに対応したサウンドバーを使用すれば、音が上下左右から包み込むように感じられ、まるで映画館にいるかのような音響体験を楽しむことができます。(疑似的である点、本格的サラウンドとは異なります)

ホームシアターの楽しみ方によって音響システムの選び方も変わってきます。

eARC機能の利点

さらに、eARC(Enhanced Audio Return Channel)に対応していれば、より高品質な音響体験が可能になります。
eARCとはEnhanced Audio Return Channelの略で、ARCの拡張版(Enhanced)です。
ARCと比べて帯域幅が広く、高品位のオーディオフォーマット(例えば、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioなど)に対応しています。
これにより、サウンドバーから出力される音声がよりクリアで、細部まで表現された高品質なサウンドを楽しむことができます。

互換性の問題

ARC機能を利用する際には、機器の互換性に注意する必要があります。古い機器やARCに対応していない機器を使用すると、ARC機能が正しく動作しない可能性があります。したがって、新しい機器を購入する際には、ARC対応かどうかを確認することが重要です。
また、HDMIケーブルも高品質なもの、「eARC対応」または「HDMI2.1対応」「Ultra-High Speed」といった表記がされているものが良いでしょう。

まとめ

HDMIのARCを活用すれば、プロジェクターとサウンドバーの接続が簡単になり、配線の煩雑さが大幅に軽減されます。
ブルーレイなどのソース機器からプロジェクター、そしてサウンドバーへと2本のHDMIケーブルで接続するだけで、高品質な映像と音声を楽しむことができます。
お手軽に本格的な映像と音声を楽しみたい方は、今回ご紹介するようなシステム構成も良いでしょう。

4KプロジェクターにドルビーアトモスやDTSに対応したサウンドバーを選ぶことで、ご自宅で迫力ある週末映画館が完成します。
休日の楽しみに如何でしょうか。