大丈夫?使用中のプロジェクターにPSEマークは?電気用品安全法とPSEマークについて

PSEマーク

PSEとは?

はじめにPSEとは?そして、電気用品安全法について知りましょう。

電気用品安全法は、日本国内で販売される電気製品の安全性を確保するための法律です。
そして、PSEとは、"Product Safety Electrical Appliance and Materials"の略であり、電気用品安全法の基準に適合する電化製品に付けられるマークのことです。

日本国内で販売されるすべての電気製品に適用され、多くの種類の電気製品が対象となっています。
テレビや洗濯機、掃除機のように電源プラグがついている製品やリチウムイオン蓄電池等のバッテリー電気で動く製品など、多岐にわたります。
約450品目が「電気用品」として指定されており、その対象品目には必ずPSEマークの表示が義務付けられています

簡単に言いますと、国内で販売する電気製品の多くはPSEマークが必要と言うことです。(除外品もあります)
もちろん、プロジェクターも電気用品安全法に基づき、PSEマークを表示させなければなりません。

PSEマークの種類

お使いのプロジェクターに下記のPSEマークがありますでしょうか。
身の回りの電気用品をみれば、以下のようなマークがあります。

PSE
PSEマーク

PSEマークは2種類あり、安全性の度合いによって、ひし形と丸形に分類されます。
ひし形PSEマークは使用状況などによっては高危険度が予測される電気用品「特定電気用品」に貼り付けるマークです。
ひし形のPSEマークを表示させるには、適合性検査を受け認証を取得する必要があります。
もう一つの丸型のPSEマークは、特定電気用品以外の電気用品に貼り付けるPSEマークです。

マーク自体の全体の大きさや枠の太さ、フォント形式及びサイズ、色は自由ですが、文字の位置関係や枠の形を変更するなどした場合、記号として識別できないと判断される場合が

ひし形PSE

電気用品の中でも、特に安全性を重視する116品目が指定されており、登録検査機関による適合性検査が必要です。
製品にはひし形のPSEマークを表示します。
プロジェクターの場合、ACアダプタータイプの製品はひし形PSEとなります。

丸型PSE

特定電気用品に該当しないが、電気用品安全法の対象となる電気用品341品目が指定されています。
それらには丸形のPSEマークを表示します。

PSEマークの表示

電気用品の製造または輸入事業を行うためには、まず国への事業届出、技術基準適合確認、自主検査を行う必要があります。
特定電気用品(ひし形PSEに該当)の場合、認証検査機関による適合性検査を受け、適合証明書を入手することが義務付けられています。
自主検査は製品の全数で行い、その記録簿は3年間保存する必要があります。
このように厳しい過程を経て、PSEマークを製品に表示できるようになります。

知らないでは済まない、PSEマークが無い商品

プロジェクターのPSEマーク
Optoma GT180HDRのPSEマーク

さて、前置きが長くなりましたが、プロジェクターにもPSEマークは必須です。
これまで説明してきましたように、製造メーカーも製品を輸入する場合も、国内でプロジェクターを販売する際は、PSEマークを表示させなければなりません。

上の写真はOptpmaのGT1080HDRのPSEマークです。
丸形のPSEマークが表示されています。
マークの近くには届出事業者名が表示されます。
この商品の場合、Optomaの製品はオーエスグループの工場であるオーエスエムが届出をしておりますので、「株式会社オーエスエム」が表記されています。

注意!

PSEマークの表示は、あくまでも事業者の自己申告によって行われます。
簡単に言えば、シールを貼るだけで表示ができてしまうため、意図せず適正な検査を受けていない電気用品を購入したり、偽装表記された用品を購入したりする可能性もあります。
知らなかったでは済まないのが現実です。

偽物と本物の区別

PSEマークを偽装して勝手につけている場合もあるため、正規のマークか偽物かの見分けは難しいです。
参考までに、電気用品安全法ではPSEマークに近接して事業者名を表示することが定められており、PSEマークだけの表示のものは確認が必要です。
先述した通りOptomaプロジェクターGT1080HDRなら株式会社オーエスエムと表示されています。

丸形PSE(特定電気用品以外の電気用品)の場合、PSEマークと輸入業者名だけで、検査機関名の表示は必要ありません。

ひし形PSEの場合は、検査機関名と輸入業者名(略称は不可)をPSEマークの近傍に容易に消えない方法で記載しなければなりません。

輸入業者によってはPSEマークの無いものや、PSEの運用ルールに逸脱していることもありますので、注意が必要です。
PSE届出を行ったプロジェクターは全数自主検査を実施しなければなりません。
それは輸入製品でも同じです。
抜き取り検査は認められません。全数です。
そして、全数検査した自主検査記録は保管しなければなりません。
保管期間は検査の日から3年間です。
このように様々な運用の元、PSEマークを表示させることができます。

もし、お使いのプロジェクターでPSEマークが付いていない場合は危ないです!
しっかりしたメーカー、輸入業者の製品を選ぶことも大切です。

まとめ

電気用品安全法とPSEマーク、プロジェクター製品におけるPSEマークの表示について解説しました。
日本国内で使用するプロジェクターは製品にPSEマークの表示が必要です。
プロジェクター選定時にはPSEマークの有無もチェックして、しっかりとした製品を使用するようにしましょう。